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2011年 11月 13日
・今年のNHK杯フィギュアの全日程が終了しました。
男子FSは、高橋君がこの日もめざましい演技を行って高評価・高得点での1位。文句なしの完全優勝でした。ファイナル進出決定おめでとうございます!今年は例年になく「ファイナルに行きたい」と何度も公言していて、まずそのスタートラインに立てたのがほんとうに良かった。FSは特に滑ることの喜びにあふれ、存分に楽しんでいる様子が伝わり、演技全体の印象をきわだって良くしたと感じます。技術面でも途中からオートパイロット(自動操縦)に入った感じで、技術的にこれほど安心して彼の演技を見られたのは会場観戦した2007年のNHK杯FS以来だったかもしれません。2010年世界選手権優勝時のFS演技とも似たものを感じ、その時とほぼ同じ得点評価になったことも納得でした。いつもながらの(でも昨シーズンは見られなかった)、短期間でポイントを押さえた、針の目を通すような見事な調整ぶりにも改めて舌を巻きました。 小塚君の今回のFSは音楽が響いてくる、見る者の心にも響くとても素敵なもので、高得点も獲得しました。SPほぼ80点、FS155点、トータルで235点超の見事な成績で2位でしたが、本人は手ごたえのつかみにくい、難しい大会だったと話しているようです。表現することの究極の回答というのは求めても求めても得られることがが無いとも思いますが、今後出る大会では何らかの手がかり・手ごたえを得られて「すっきりできる」ことを願います。下に記したようにファイナル進出の可能性もまだあるので、たゆまず準備を行ってほしいと感じます。 エキシビション休憩時間中の「豊の部屋」は出演者全員過激発言満載の(でも大いに笑える)ものでしたが、その中で当方が聞いてびっくりした(で、特に古株の小塚君ファンなどは大いに気をもむような)発言もあったので、小塚君が今後「すっきりできる」かどうかの鍵はその辺にあるのかも、と老婆心ながら思いました。 NHK杯会場での優勝者&準優勝者インタビュー 高橋君 小塚君 男子メダリスト会見での発言 高橋君 小塚君 3位は、FSで粘り強く演技を行って、ミスを最小限にとどめたマイナーでした。シニアGP大会での初メダル、ほんとうにおめでとうございます!美しくて気品があり、ミスが少なくてしっかりと評価される演技ができるのが彼の強みで、これからもそういった点を磨き、貫いて、全米選手権以降も素敵な演技をたくさん見せてもらえるのを楽しみにしています。 東日本大震災の直後、最大のライバルとも思われる羽生君のことをとても心配して、自分の拠点のボストンで練習しないか、といち早く羽生君サイドに声をかけてくれたとも聞いています。今回の競技&EXでも好青年ぶりが際立っていたロス君、日本の人々の心にも素敵な姿がしっかりと刻まれたと感じます。できれば国別対抗戦でもまた見てみたいですね。 4位は、素敵な素敵なFSを行ったコンテスティ。初見のスケートアメリカでの印象がとても良く、プログラムのポテンシャルもあり、彼が演じやすそうにしていたので、今回も楽しみにしてました。今大会は彼も含めたイタリア選手が皆素晴らしい出来で、深く印象に残りました。現時点でイタリアチームは国別対抗戦進出の可能性が高いと感じます。その際の再会が楽しみです。 エキシビションは、ISU大会では久々の「各カテゴリー4位以上の選手を、4位から順に紹介する」とても気持ちの良いものになりました。私が記憶する限りでは昨年のカップ・オブ・ロシア以来だと思われ、全ての日本選手メダリスト&日系人メダリストが銀以上を獲得したため実現できたとも言えますが、エキシビションでは今後も可能な限りこういった順番で演技が行われることを望みます。コンペの時より良い演技を行った選手が多かったのも特筆すべきことでした。選手に寄りすぎ&離れすぎで、センスのないカメラワークが多くなってしまったのは残念の極みではありますが…。 最後、余談になりますが、今大会は「中国選手がひとりも参戦していない」珍しいNHK杯となりました。過去にこういった例があったかどうかは未確認です。 日本勢にとっては2006年(男女シングル日本勢表彰台独占)、08年(女子日本勢表彰台独占、男子織田君優勝)以来の好成績となった今大会は、海外勢も含めた多くの選手がレベルの高い演技を行った素晴らしい大会になりました。 来年のNHK杯フィギュアは宮城県で開催されるとのことです。 スポーツナビブログ:2011NHK杯フィギュアまとめエントリー。今大会関連記事リンク集では最も充実したものと感じます 写真特集 ゲッティイメージズ 毎日新聞 AFPBB アフロ ISU:大会結果サイト NHK:2011NHK杯フィギュア特設サイト (例年通り期間限定公開と思われる。大会放送予定、充実した内容の『観戦講座』(ルール解説)、ほか盛りだくさん) ・今季のGPシリーズも4大会が終了し、ファイナル進出&その可能性のあるメンバーの顔触れが絞られてきました。 男子は、高橋君がファイナル進出決定。進出可能性が高いのがチャン、アボット、ブレジナ、フェルナンデスで、残り1枠を小塚君、織田君、羽生君、ナン・ソンで競うことになると考えられます。 女子は、コストナー、鈴木さんがファイナル進出決定。可能性が高いのがシズニー、トゥクタミシェワ、浅田さんで、残り1枠をレオノワ、ソトニコワ、今井さん、V.ヘルゲションで競うことになると考えられます。 ペアは、川口組、サフチェンコ組、張&張組が進出決定。可能性が高いのがボロソジャー組、デュハメル組で、残り1枠を高橋組とベルトン組で競うことになると考えられます。 アイスダンスは、シブタニ組が進出決定。可能性が高いのがウィーバー組、バーチュー組、デービス組、ボブロワ組、ペシャラ組。カッペリーニ組とイリニフ組にも進出の可能性があります。 今季GPS成績表 男子 女子 ペア アイスダンス
by morningdew21
| 2011-11-13 23:55
| 競技・大会
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