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2013年 01月 26日
<1月26日朝追記>大会3日目が終了し、男女SP、カップル競技の結果が出ました。今年の欧州選手権は非常にレベルの高いエキサイティングな大会です!近年、四大陸地域の選手がフィギュアスケート界全体をリードする展開が続き、欧州選手権の地盤沈下とまではいかなくても、昔日の権威や輝きはあるのかという懸念を抱いていた向きは私を含めて少なくなかったと思いますが、そういったもやもやを払拭するような高レベルの素晴らしい戦いが連日行われています。私が欧州選手権の映像を見るようになってから今年が6年目ですが、その中では文句なく今年がベストの欧州選手権だと思います。2月2日から11日まで、JSPORTSは4チャンネルの全番組をスカパー!にて無料で放送します。同局の契約が無いかたも、ぜひその期間中にご覧いただければと思います。
男女シングルは本日26日がFS。長丁場ですが存分に楽しみます。誰が順位や得点で上か下かというよりも、どの人も自分らしく満足のいく演技が行えることを祈りつつ。四大陸もこんな感じのエキサイティングなイベントになることを期待し、楽しみにしています。 ・何より素晴らしかったのが女子SP。欧州選手権女子のFS進出ライン(SP24位)が45点台になるとは!今年の男女SPは全員放送なのですが、大半の人の演技を魅力的で良い演技だと思って見られるのは欧州選手権では初めてかもしれません。ミニマムスコアを常に意識してシーズンを過ごしたことがどの選手にも良い方向に作用しているようです。 SP1位はダントツに良い出来だったソトニコワ。シニア参戦以来多分初めてのノーミスSPで、魅力がほとばしる素晴らしい演技でした。2位はコストナーで、PCSが低いという説もありますが選曲・演技構成・演技内容・衣装ともあまり彼女にフィットしておらず(何もコストナーが、出来の悪い時のキム・ヨナをまねるようなことをしなくてもいいのにというのが今回の率直な感想)、足が氷についていないように見えたので今回の評価は致し方ないと思います。3位はマルケイで、ソトニコワ、SP7位のフランスのGILLERON-GORRYと並ぶ女子SPの白眉でした。演技の出来を見たままに評価した適切で公正な採点はストレス無く好感が持てるもので、今大会女子競技の印象と価値を上げていると感じます。 FS最終グループは、コストナーとビクトリア以外は初めて欧州選最終グループを経験する新鮮な顔ぶれになり、とても楽しみです。 ・男子SPはトップ7(マヨーロフまで)とファイファーがそれはそれは素晴らしかった!世界選手権の表彰台は四大陸勢安泰というわけにはさせない、と言わんばかりの迫力と魅力がありました。FSではトップ2人の一騎打ちや、3~4人による総合3位争いで、火の出るような戦いになりそうです。 ・カップル競技は放送までの2週間が待ちきれないぐらい。特にアイスダンスは両プログラムとも自己ベスト大幅更新の演技が相次ぎ、非常にエキサイティングな大会になったようです。点数がインフレという説もありますが、良い演技に良い評価を与えるのは素晴らしいことで(今年の女子競技にも同様のことを感じた)、アイスダンスがまったく新しい次元に突入した幕開けの大会という気もします。 ペアはボロソジャー組がサフチェンコ組に圧勝。トランコフのお父様が大会直前に急逝するという心身とも厳しい状況での勇気ある大会参戦での栄冠でした。ついに欧州選手権メダルを手にしたベルトン組、両プログラムとも川口組を上回って4位になったジェームス組の大活躍も特筆に値する素晴らしさでした。 ・お国自慢の応援団が大挙会場に集うのは欧州選手権の大きな楽しみの一つですが、今年は例年以上に応援団の規模も大きく応援も熱く、選手たちも「チーム」として臨む姿勢が強く、大会に国別対抗戦のような色があります。応援団が多くて選手の成績も良いフランス、スペイン、イタリアなどを見ていると、ささやかではありますがサッカーW杯のような雰囲気もあり、その辺は特筆すべき面白さだと感じました。 <1月23日追記> ISU:大会結果ページ (現地と日本との時差は8時間) JSPORTS:放送スケジュール (例年通り男女シングルは生放送) 欧州は広い範囲で先週末から大寒波に襲われ、交通が大きく混乱し、多くのスケーターや関係者の会場入りが遅れるなど影響がありました。 大会スタッフのツイッター 同:フェイスブック 写真特集 Absolute Skatingのフェイスブック AFPBB ISUのフェイスブック <1月19日追記> 今大会は有力選手の棄権が相次いでいます。アイスダンスのペシャラ組とトビアス組、ペアのバザロワ組が、いずれも男性のけがのため欠場を発表しました。ペシャラ組、バザロワ組は世界選手権への出場に意欲を示しています。トビアス組は、米国籍のイザベラ・トビアスの(五輪出場を目途とした)リトアニア国籍取得が認められない旨が最近報じられましたが、この件と今大会欠場に関連があるかどうかは不明です。 <以下、1月16日記す> 主要選手では、コルピがアキレス腱炎症のため棄権。今季前半の主役のひとりと言っていい彼女が欠けるのは残念の極みですが、世界選手権には出場できることを祈念します。ドイツのペア、ハウシュ&ベンデもけがのため棄権。 男子はフェルナンデス、アモーディオ、ロシア男子3人、ブレジナあたりが表彰台争いに加わりそう。ジュベールはFSをグラディエーターに変えるようで、大会当日が楽しみです。 女子は復帰後も好調のコストナーが優勝候補筆頭。トゥクタミシェワ、ソトニコワ、ゲデバニシビリ、マルケイ、メイテらとの表彰台争いになるか。 ペアはロシア3組、サフチェンコ組、ベルトン組らの表彰台争いが予想されます。 アイスダンスはペシャラ組、カッペリーニ組、イリニフ組、ボブロワ組の表彰台争いが考えられ、4組いずれも優勝の可能性あり。今大会の順位は世界選手権を占う上でもとても重要で、注目しています。
by morningdew21
| 2013-01-26 00:26
| 競技・大会
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