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2007年 03月 01日
フィギュア世界選手権開始まであと約20日。その間にフィギュア関係の雑誌・単行本の発売が相次ぎます。私のところでも内容を確認し、これはと思うものを紹介していきます。第二弾は27日発売の「氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート」です。
セブンアンドワイ - 本 - 氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート ビーケーワン:氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート 【楽天市場】氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート:楽天ブックス Amazon.co.jp: 氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート: 本: 田村 明子 新潮社:氷上の光と影―知られざるフィギュアスケート― 本書は「ワールド・フィギュアスケート」誌をはじめ、多くのスケート雑誌等で長年フィギュアスケートの取材・記事執筆を行なってきた著者の田村明子さんにとって、フィギュアスケートに関する文章だけを集めたものでは初めての著作です。私は著者の大ファンで、本書の刊行を知った時からたいへん楽しみにしていましたが、期待にたがわない内容だと思います。 本を手にとる前は、一見暴露本風のタイトルと、匿名性の高いどこか投げやりな表紙デザインはかえって損なのでは?と思っていましたが、「光と影は、正邪という意味ではなく、必ずその両者は一体となって存在するものである」と記された著者あとがき、および本書の本文を読んで納得した次第です。狭い世界の中で(地理的には散らばっていても、従事する選手・スタッフがものすごく多いわけではない)、極めて濃い人間関係の渦巻くフィギュアスケート界に起こり続けた、多分これからも起きるであろうさまざまなエピソードや、従事するスタッフの仕事の内容(ジャッジ、振付師等々)、往時から現在までに至るさまざまな名選手の輝きなどに多角的に光をあてた一冊になっていると思います。スケートファン暦の長い人にもファンになって間がない方にも楽しめそうです。繰り返しますがどのページも決して暴露的な内容ではなく、長年の綿密な取材に基づき丁寧に記されています。 私が嬉しかったのが、今年のNumber誌1月18日号に載った「五輪金メダルという魔物」(雑誌掲載時タイトルは「金メダルという魔物。荒川静香を救った一言」)がそのままの形で収録されたことと(その他の文章は全て書き下ろし)、あとがき(206ページ)に記された文章。あとがきの内容は私も長い間同様のことを思い続けていたのでわが意を得たり!と思っただけでなく、涙が出るほど嬉しかったです。
by morningdew21
| 2007-03-01 01:21
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