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2008年 02月 28日
<3月17日追記>3月16日、浅田真央さんがスウェーデンに向けて旅立ちました。それに先立って記者会見を行なっています。読売新聞記事には今後の指導体制に関する記述も。
<以下、2月27日既報> フィギュアスケートの全日本女王、浅田真央(17)=愛知・中京大中京高=がロシア人のラファエル・アルトゥニアン・コーチとの師弟関係を解消し、練習拠点も米国から地元の愛知に戻したことが26日、分かった。関係者によると、言葉の問題や慣れない海外生活での心労が要因。 関連ニュース 中日新聞 中日スポーツ 共同通信 時事通信 朝日新聞 スポーツ報知 先日開催された四大陸選手権には、皆さんご存知のとおりアルトゥニアン氏は既に同行しておらず、同じコーチに指導を受けるジェフリー・バトルも出場していたので氏の不在は不思議なものに映り、大会期間中からファンのあいだで論議を呼んでいるところでした。 大会の結果もご承知のとおりで、コーチ不在で日本でぎりぎりまで調整していた浅田さんが最高の演技で優勝、キム・ヨナ不在で多くの注目が彼女に注がれても、緊張より表情の明るさと柔らかさが目立った大会であり、日本での調整が彼女にとって好ましいものだったことも伝わってきました。 今後は「浅田さん専業コーチ」を望んでいるということで、日本人が就任する可能性も考えられますが、他方で報知の記事にはタラソワ女史の名前も挙げられ、そうするとロシアに練習拠点を移す可能性も排除していないのかとも感じ、いずれにしても慎重で時間のかかる判断をしていくことになるかと思います。五輪までは時間があるので現時点での英断になったのでしょうか。 06年、アルトゥニアン氏に浅田姉妹のコーチングを依頼することになった決定的な理由はわかりませんが、氏がクワンのキャリア晩年のコーチだったのも理由のひとつだろうと思います。「あまりに優秀な選手をコーチする、ということはどういうことか」を知る数少ない人材のひとりということでしょう。 氏の浅田さんに対する基本的な姿勢は「見守る」ということだったと感じました。どういう演技構成で臨むか、失敗しても成功しても、「立ち向かっていく姿勢」は彼女自身の判断にゆだねてきました。「彼女にはそれができる(クワンと同様に)」という氏の気持ちは伝わり続けてきました。そのことが浅田さんにとって快いものだったかそうでもなかったか、はわかりません。 けれども、氏が浅田さんを「どんな選手にしたいのか」「どんな方向に彼女をもっていきたいのか」ということが結局わかりにくかった1年半だった、というのも率直な印象です。昨年の夏に、浅田姉妹がヨーロッパのフィギュアスケートのメッカ、ドイツのオベルストドルフでレッスンをしたり、ロシアでタラソワさんと長期レッスンをしたりしたのは、アルトゥニアン氏の考えのほんとうに及ぶところだったのか、氏の頭越しに(日本スケート連盟か彼女のエージェントのIMG東京か他の誰かかは知らないが)誰かが浅田姉妹を振り回しているのではないか、姉妹の育成に決定的な責任を持っているのは誰かよくわからない、船頭多くしてなんとやら、という気もちがぬぐえない1年半でもありました。 彼女専業のコーチに任せたい意向はいいことだと思います。それが誰であろうが練習場所がどこになろうが、願うのは浅田さんにとってそれがよい決定になるという、ただそれだけです。 なお、今シーズンの大会出場を終了している浅田舞さんに関しては、今後の動向は現時点では不明です。 <27日夜追記> 読売新聞や、毎日新聞の記事では、現時点での浅田・アルトゥニアン両者の「訣別」にまでは言及していません。参考までに掲載します。
by morningdew21
| 2008-02-28 00:01
| 競技・大会
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