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2010年 10月 05日
※ジャパンオープンレポートも完了しました。 男子編 女子編
先日のカーニバルオンアイス地上波放送ではカット/ダイジェストが多くなってしまったとのことで、当日の出演順&演目と、これぞと思ったスケーター&演技について短く記します。10月19日のBSジャパンでの放送では、例年通りなら全員の全演技が紹介されると思いますので、楽しみに待ちましょう。 オープニング 第一部 羽生君…ツィゴイネルワイゼン(今季FS)。冒頭の4Tでは惜しい転倒。3Aからのコンビネーションなどは良い出来でした。身長が急に伸びている時期でジャンプの安定を少し欠くところもあるけれど、ガッツある姿勢と聡明さで勇気を持って臨んでいるところは好印象です。 セベスチェン…タイム・トゥ・セイ・グッバイ。後半はアップテンポな曲。急な出場依頼にもよく準備し、昼夜とも素敵なパフォーマンスを見せてくださったことに心から感謝します。昼の部で見せた3Lzはほんとうに高くて大きくて素晴しかった。 リッポン…ニューシネマパラダイス。彼にほんとうによく合った素晴しいナンバー。昼の部に引き続いて素敵でした。 ファヌーフ…シネイド・オコーナー「Nothin Compares 2 U」。春のSOI(日本&カナダ公演)で披露していたナンバーで、見たかったので嬉しかったです。彼女らしいエモーショナルな力強いナンバー。音楽表現に優れた人だといつも思います。 リード姉弟…ジョシュ・グローバン「So She Dances」(今季FD)。プログラムの背景や彼らの近況は彼らの公式ブログに詳しく記されています。生きることは選択の連続で、何かを選べば他を選べないということもあり、多くがふるさとを遠く離れて活動するフィギュアスケート関係者のことを思うときその感が強くなりますが、最近の彼らを見ているといっそうその思いが募り、目の前で展開されている演技の素晴しさ・プログラムの背景・彼らが置かれている状況等々への思いで胸がいっぱいになり涙ぐんでしまいました。19日の放送や、NHK杯での披露にご期待ください。 エレーナ・グレボワ…多分カイリー・ミノーグの曲。欧州チームのサブ選手として招集されたらしく(マイヤーの荷物不着などトラブルがあった模様)、昼の部は関係者席で見守っていました。昨年のCOIでもとても素晴しいショーナンバーを見せていて、今年も期待を裏切らない見事なパフォーマンスでした。 本田さん…アランフェス協奏曲(ボーカルつき)。この日の彼は昼夜ともとても光っていて、持ち前の伸びやかで気高い個性とスケーティングが満開で素晴しかったです。 マイヤー…多分、ビヨンセの曲。魅力的なショーナンバーでした。 ブレジナ…「雨に歌えば」。昼の部よりはるかに良い出来で、彼本来の気持ちよく滑るスケーティングと、伸びやかな高いジャンプがたくさん見られて嬉しかったです。 安藤さん…素晴しい、素晴しい演技でした!夜の部は彼女が全出演者中最高の出来だったと思います。地上波で放送されたLinda Eder「Why Do People Fall in Love」は、フィギュアスケートの心というか真髄を形にしたようなピュアで美しいナンバー。見るものの心に静かに入り込んで離さなくなる、抗いがたい魅力があります。 第一部での出演だったのでここで下がるのかなと思っていたら、思いがけないアンコール披露があり(アランフェス・モナムール~恋のアランフェス)、フルサイズ披露するのかと思うほど見事なパフォーマンスを次々と目の前で繰り広げるので、ほんとうに嬉しい驚きを感じました。私はかなり前方の席で見ていましたが、アランフェスの途中から声にならないどよめきというか興奮が後方から押し寄せてきて、終了時には怒涛のような歓声と拍手とスタンディングオペーションに会場が包まれ、その様子に大感激しました。 昼夜とも、今の彼女がスケートをすることに大きな喜びと充実感を感じているのが伝わるパフォーマンスで、応援している立場としてもこの上ない幸せを感じています。 プルシェンコ…安藤さんの演技で沸きに沸いた後だったので、次に出る人はやりにくいかも…と思ったら彼が登場しました。いつものマラード、されどマラード。初めて見る人にも何度も見た人にとっても魅力的な、その都度違う魅力とパッションが伝わる、素敵な演技でした。アンコールは同曲の中途から。ジャンプモードに入っているらしく、3-3-3の連続ジャンプも見せてくれました。客席はロシア国旗の満艦飾で、どこにあんなにロシア国旗が売っているのかと失礼ながら笑ってしまうぐらい凄かったです。 第二部 コーエン…ミュージカル「キャバレー」から。今春の米国SOIで披露していたナンバーで、今年は日本公演来日がかなわなかったので今回見られて嬉しかったです。小柄だけれど体幹が強くてきびきびとした、アピール力のあるパワフルな演技は健在で素敵でした。元気いっぱいだったので、できれば2プログラム見たいほどでしたが、来年1月のSOI日本公演で再会できるようなので、楽しみにしています。同日に地元カリフォルニアで開催のショーではなくて、カーニバルオンアイスへの参加に心から感謝します。 小塚君…ジョン・メイヤー「Free Fallin'」。新しいEXで佐藤有香さん振付。音楽・スケーターのキャラクター・演技内容の3つが全てマッチした素敵なプログラムでした。 ロシェット…マドンナ「Die Another Day」。2008-09シーズンのEXを最近ふたたび演じていて、映像では何度も見て楽しみましたが会場で見るのが私は初めてで嬉しく、存分に堪能しました。昼の部同様素晴しい出来で、繰り返しになりますが来年以降国際大会で再会できるのを心から期待し、楽しみにしています。 川口&スミルノフ…ツァラトゥストラはかく語りき(今季SP)。両者のけがでシーズン準備開始が遅れ、本格的な練習を始めて間もないそうで、この日はジャンプ・リフトともに2回転どまりでしたが、昨年までのイメージを一掃するパワフルなプログラムで楽しめました。ペア選手のリフトは会場で見るとあまりの高さにビックリするほどですが、この日も場内が大いに沸いていました。 じっくり準備をして国内選・欧州選以降の活躍を期待しています。 バトル…コリー・ハート「Sunglasses at Night」。以前から演じているプログラムですが日本では初披露だったかな2度目だったかな?私は会場でははじめて見ました。もうほんとうに、この人の芸風の広さ・どんな曲でも演じられる多彩さには見るたびに驚かされます。加えて、暗めの会場にサングラス+フードつきパーカという、ものすごく視界の悪い中での演技という芸人魂に脱帽しました。アンコールはSOI日本公演や夏のThe Iceでも披露したGood Motherをフルサイズで。今年もほんとうにありがとう。来年もいろんな場所でたくさん楽しませてください。 荒川さん…2プログラムともサラ・ブライトマンで、Who Wants to Live Foreverと、2006年オリジナル版アヴェ・マリアを披露。地上波では後者のほうだけ放送されたそうで、私もほんとうに久しぶりに見たし、大好きなプログラムなので場内で大感激しました。 最近の荒川さんはスケートする喜び・スケートそのものの良さが復活していて快く、この日も昼夜ともほんとうに素晴しい演技でした。広い広いリンクを爆走する魅力はJO/COIやSOIならではのもので、存分に堪能しました。 高橋君…本編はアメリ、アンコールは今季SPのマンボメドレーの一部を披露。両プログラムのコントラストも楽しめましたが、もっとはじけても良かったかなという感も。この日のイベントで今季これからへの収穫・課題の両方を得たと思うので、実りあるシーズンになることを期待します。 浅田さん…本編はショパンのバラード第一番、アンコールは「愛の夢」のステップ以降。昼の部でジャンプが決まらず落胆した様子を見せ、そういう場合のEXは演技が曇り空の印象になってしまうので少し残念だったけれど、アンコールでのステップは素敵なものでした。課題一つ一つにあわてずじっくり取り組んで、落ち着いて対処していってほしいと感じます。 フィナーレ
by morningdew21
| 2010-10-05 06:07
| アイスショー(国内)
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