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2011年 10月 31日
<10月31日、地上波での男子FS放送終了後記す>
今大会は完全にフェルナンデスの大会でした。チャンも本気で冷や冷やしながらFS滑走を見守ったと思うし、高橋君もチャンよりフェルナンデスのほうに今回は驚異やジェラシーを感じたのではないかと。 フェルナンデスの今回のFS演技は完全ではなく、まだSPのようにおしゃれに洗練されてもいなかったけれど、2種類の4回転、2つの3A、5種類の3回転ジャンプ(コンビネーションのセカンド3T2回!)を要素に含めた最難度の驚異的な構成で(4回転ジャンプを3つ、4つ入れてくる人が出るまでは)、今回も既にその大半を消化し、技術点・PCSともに高評価を得ることができ、何より演技や存在にキラキラ感があったのが素晴らしく、胸を打つものがありました。次戦はシリーズ男子最難関と思われるロシア大会ですが、体調を整え、良いシーズンを過ごせることを楽しみにしています。 高橋君は本人も言及していたとおり、次戦のNHK杯で同じく初戦3位の小塚君や、史上初4Lz公式試合認定で一躍時の人になった感のあるムロズと激突します。今年は男女ともに、テレビ朝日が用いている「GPシリーズ=サバイバル戦」という惹句がかつて無いほどリアリティがあり、早くも今季を占う大一番になりそうです。 <10月30日午前5時半過ぎ記す> 女子FSが終了しました。鈴木さんが、09年GPファイナル以来のトリプルジャンプ7つに成功し、ステップシークエンス&スピンは全てレベル4を獲得。コンビネーションジャンプに多少乱れはあったようですが粘り強く頑張って高い技術評価を得て、見事にFS1位。総合でも2位に輝きました。ほんとうにおめでとうございます!彼女はカナダでの試合出場機会が多いのですが、またひとつ良い思い出ができましたね。 トゥクタミシェワはFSも全要素加点の素晴らしい出来で2位になり、総合は文句なしの1位で、シニアGPシリーズ初出場初優勝。これはおそらく女子では史上初の快挙と思われます。おめでとうございます! 3位は、今大会米国勢でいち早く良い仕上がりを見せたワグナーでした。 この3名はファイナルに向けて大きく前進したと思われます。今大会FS演技の放送と、今後の活躍がそれぞれとても楽しみです。 フラットは、SPは昨季から継続のプログラムで健闘しましたが少し重い印象がありました。FSは残念な結果になってしまったようです。けがをしたのでなければよいのですが…。 ISU:大会結果ページ (現地と日本との時差は13時間) 大会公式サイト テレビ放送予定 テレビ朝日系地上波 (全国放送の模様。実況&解説は男子が大西アナと田村岳斗さん、女子が角澤アナと荒川さん。なお、10月30日朝の『報道ステーションSUNDAY』では、高橋大輔君のFSをいち早く放送するなど、スケートカナダのコーナーを設けるとのこと) BS朝日 テレ朝チャンネル テレビ朝日フィギュアスケートTwitter (今大会は加藤アナが現地レポート) AFPBB:フィギュアスケート写真特集 アフロ:2011-12フィギュアスケート写真特集 <10月29日午後、地上波での男女SP放送終了後記す> 女子はトゥクタミシェワの出来があらゆる面で突出していました。ほんとうに素晴らしかった!滑るたびに加速度的に成長していて、あの年齢で「ほんとうにうまい!」とうならせる演技ができるのが凄いです。FSも楽しみですね。 他選手は得点評価同様の、まずますの出来だったと感じました。ワグナーが演技だけでなく、漂わせる雰囲気も霧が晴れたように好印象だったのでFSが楽しみ。大舞台に力を出し切れない彼女のブレイクスルーを祈る今季です。 男子は、フェルナンデスがほんとうに素晴らしかった。大きく見え、気品と自信と余裕に溢れていました。昨季から質の良い4回転ジャンプの成功率が高く、その点でも今季はアドバンテージがあるかも。技術点のみならずPCSでの高評価には驚きましたが納得の演技でした。FSも大期待。 高橋君は会心のショートでした!競技での演技ではほんとうに久しぶりに感激したかも(08年の四大陸以来だったかもしれない)。このところのプログラムが当方の好みといまひとつ合わなかったこともあるけれど、本人にぴったり合ったプログラムを心を込めて演じてくれたことに感謝感激。今季はどの人も挑戦のできるシーズンですが、2試合見たところではトレードマークを持っている人のアドバンテージがあると感じ、その意味でも今季これからの彼がほんとうに楽しみです。 トップ3と少し離されましたが、リッポンのSPも好印象でした。本来の魅力を全開させるロシアンプログラムはとてもよくはまっていて(ロシア民謡『コロブチカ』。トロント時代の彼が少し物足りなったのはロシアン要素をほとんど表に出さなかったこと)、彼の演技を見てひさびさに大興奮しました。王道プログラムになりそうなFSも楽しみです。 <10月29日午前6時追記> ペアSPが終了しました。GPシリーズは今年もSPがISUランキングの逆順、FSがSP順位の逆順で滑りますが、いささか意外な滑走順だったので思わず確認してしまったほどです。 ボロソジャー組が圧倒的な得点で首位発進。2位は地元のトップチームの地位を確立しつつあるデュハメル組。高橋組は自己ベスト更新、初の60点越えで3位スタート。高いPCSも目を見張る成果でした。皆のFSもほんとうに楽しみです。SP5位の組あたりまで表彰台の可能性がありそう。 女子SPも終了し、加藤アナの現地レポートで好調が伝えられていたトゥクタミシェワが首位で発進しました。2位以下は極めて僅差の得点となり、FSの出来次第でどんな結果になるかまったくわかりません。 <以下、10月26日記す> 今年のフィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダが、オンタリオ州ミサソーガ(Mississauga)にて現地時間の10月28日から始まります。 男子でもっとも注目しているのが、スケートアメリカで2位に入ったバンデルペレンが今大会はどこまで来れるかということ。表彰台に上がれば、ファイナル進出の可能性が出てきます。 女子はシリーズ最激戦区とも思われ、優勝候補が6~7人ぐらいおり、見ていてあれだけ緊張したスケートアメリカをはるかに上回る、選手も観客も一瞬たりとも気の抜けない凄い戦いが予想されます。フラット、長洲、ワグナーの「プレ全米選手権」の行方にも大注目です。 ※スケートアメリカ2位で、3大会出場予定だったペシャラ&ブルザが今大会を欠場します(前大会では男性が体調不良でした)。エントリーしているエリックボンパール杯に出場できれば良いのですが。
by morningdew21
| 2011-10-31 06:00
| 競技・大会
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